私が保育園に勤めて二回目に卒園児を出したときの子どもたちは、いまはもう17歳です。
そのうちの一人の女の子が、池田事務所を訪ねてきてくれました。
保育園にも、中学3年の7月ごろから、顔を見せてくれるようになっていた女の子です。そのころは受験のことで悩みを抱えていたのでしょう、「誰かに話を聞いて欲しい」、そんな思いを感じていました。
ちゃんと相談に乗ってやれたのかどうかはわかりませんでしたが、その子にとっては、自分の思い聞いてもらい、いろんなアドバイスや他の人の思いを聞くことで、自分の思いをしっかりさせていくことができたのではないかと感じました。
今、教育の現場では「自分で考え、自分で見つける」ことよりも、強制・押し付けの教育が進められてきていますが、一人ひとりの子どもたちに目をむけ、耳を傾けていくことの大切さを感じています。
「こうあるべきです」。「こうしなさい」。そんな言葉より、ゆっくりと話を聞いて話し合っていくことで自分なりの見通しがつかめるのではないでしょうか。
その女の子は、定時制の高校に通うようになり、昼間はバイトをし、苦労をしながら元気にがんばっています。
「将来どうしていこうか?どう生きていこうか?」と悩みはたくさんあるのですが、悩みながら素敵な自分を見つけていってほしいと願っています。
まだ、17歳。選挙権はないけれど、保育園の担任だった私の活動を何かと応援してくれています。
若者が将来を悩みながらもしっかり生きていけるように、夢や希望を活かせていける社会を作るために頑張らなければと改めて、感じています。
07年02月18日付「豊平区新聞」より