日本共産党豊平区市政相談室長池田ゆみ 信条と素顔を知っていただきたい 「はぐくみレポート」

池田ゆみの活動報告とエッセイ

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はぐくみレポート

言語道断!柳沢大臣発言(No.31)

「女性は子どもを産む機械、装置」という柳沢厚生労働大臣の発言に、大臣を辞めなさい」という女性たちや若い母親からの怒りの声が広がっています。

この言葉を聞いて私も「えっ?」と耳を疑いました。本当に言語道断の発言です。

「働きながらでもゆとりを持って子育てしていきたい」「できれば、二人目、三人目を産み育てたい」というお母さん、お父さんたちの願い、「結婚して家庭を持ちたい」という若者の願い。ここに真剣に応えようとするなら、雇用の問題、働くルールの問題、医療や保育、教育など子どもを産み育てやすい社会をつくっていくための、さまざまな支援策こそが求められているのです。「一人頭でがんばれ」という発想そのものが、いまの「少子化問題」をとりちがえています。「女性は子どもを産む機械」と女性を侮辱したばかりか「少子化」の責任を女性に押し付けたのでした。

言葉には、話す人の思い、考えが表れるものです。たんに言葉の使い方の問題ではありません。人権や男女平等について全く理解していない、女性蔑視の古い人権感覚の持ち主である「本音」をうっかり漏らしてしまったことなのです。少子化対策担当大臣としてばかりでなく政治家としてもふさわしくない人物です。自ら辞任するか罷免されるかしかありません。

ところが柳沢大臣は「すぐに訂正し謝った。」と開き直っています。安倍首相は、言葉が「不適切」と注意しただけで、かばい立てすることに汲々としています。

私はこの言葉を聞いたとき、新聞報道にもあるように、戦前の「産めよ増やせよ」の言葉がすぐに浮かんできました。

安倍首相は今回の施政方針演説で「戦後レジーム(政治体制)を見直す、新たな船出をすべきときがきた」と言っていました。しかし柳沢大臣の「女性は子どもを産む機械、装置」の発言は、まさに戦前レジームの発言です。

「新しい船出」と言いながら、「国家のために」と教育基本法を改悪し管理をつよめる。労働者の働くルールを壊す。国民に我慢を強いていく。「美しい国」への「新しい船出」とは、戦前の流れに戻そうとすることだ、ということを示したのがこの柳沢発言だったのではないでしょうか。

口では目新しい言葉をはきながら、頭の中では「戦前レジーム」を想い画いている安倍政治をもう許すことはできません。

07年02月04日付「豊平区新聞」より